下地調整の重要なポイント1 コーキング処理・ひび割れ、クラック補修(外壁)
投稿日:2019.8.2 更新日:2024.10.30
外壁塗装を行う上で重要なのが下地処理です。下地処理とは、仕上がりを良くするために塗装する面を整える作業のこと。下地処理の有無によって剥がれにくさや見栄えなどがとても影響してきます。これから外壁塗装をされる方は、下地処理の重要性をぜひ意識してください。下地処理には、ケレン、コーキング処理、補修などがあります。
本記事では、この中のコーキング処理と外壁補修について解説いたします。
下地調整の重要なポイント①|コーキングが担っている役割とは?
コーキングとは?
コーキングの主な原料はシリコンやウレタン、アクリルなどの樹脂です。硬化前は粘土の高い液体状になっており、打設してから硬化するとゴムのように弾力性のある個体に変化します。
一般的なコーキングの耐用年数は10年程度で、紫外線に弱く、経年劣化でひび割れや破断、剥離、変色などが起こります。また、塗料に反応して不良を起こすブリード現象もありますが、現在ではブリード現象を防ぐノンブリードタイプのコーキングも普及しています。
コーキングの役割
コーキングの役割は、「防水性を保つこと」と「外壁材の干渉を防ぐこと」「気密性を保つこと」です。
住宅に限らずすべての建物は風や地震など常に衝撃を受けている状態です。
その衝撃は外壁材にも影響を与え、加えられる力に耐えられないと割れてしまいます。
コーキングは建物が受ける衝撃を和らげる緩衝材となり、主にサイディングやALCなどのボード型の外壁材の目地材として用いられています。
外壁材の目地の他に窓まわりや玄関、部材の継ぎ目、取り合い部などにもコーキングは打設されています。建物は継ぎ目がいくつもあり、完全に密閉されてつくられていません。水はわずかな隙間からでも流れてくるため、隙間がある状態だと雨漏りを起こしてしまいます。コーキングは密閉性を高め、水の侵入を防ぐ防水剤としての役割も担っています。
隙間がなく、密閉性が高いと空気の流入が少なくなり、安定した室内環境をつくります。空気の流入を示すのが気密性です。現在の建物は断熱性とともに気密性も重視されています。コーキングは密閉性を高めることができ、この気密性にも関わっています。
コーキングの処理方法
コーキングの処理方法は「打ち替え工法」と「増し打ち工法」の2つがあります。
「打ち替え工法」とは、古くなったコーキングを撤去して、なにもない状態にしてから新しくコーキングを打設する工法です。基本的にコーキング処理は、この「打ち替え工法」で行います。
もう一つの「増し打ち工法」は、既存コーキングを残し、その上に新しくコーキングを打設する工法です。窓まわりや入隅など水の侵入リスクがあるところや無理に剥がそうとすると防水紙を傷つけるリスクがあるところで、この「増し打ち工法」を採用します。
コーキング処理は外壁塗装と一緒によく行われます。大事な下地調整のポイントとなりますので、コーキング処理が抜けていないか忘れずにチェックしてください。当社では高耐久のコーキングもご用意しております。オート化学工業のオートンイクシードは、期待耐用年数が20〜30年と長持ちですので、ぜひご検討してみてください!
詳しくはこちらの「コーキングについて」をご覧ください。
下地調整の重要なポイント2|ひび割れ・クラック補修(外壁)
劣化が進行していると外壁がひび割れていることがあります。このひび割れを専門用語では「クラック」と呼んでいます。クラックを起こしているところをそのまま塗装するわけにはいきませんから、塗装する前に補修を行う必要があります。ちょっとしたクラックなら塗装で隠せてしまいますが、それでは根本的な改善にはならず、すぐにひび割れてきたり、剥がれたりします。
クラックが発生しやすい場所は?
窓の角やサイディングを止めている釘まわりは衝撃を受けやすく、よくクラックが見られます。クラックは損傷の程度で分けられており、軽微なクラックを「ヘアークラック」、損傷が大きいクラックを「構造クラック」と呼んでいます。
各クラックは損傷の程度を明確に区別しており、次のとおりになっています。
ヘアークラック:幅3mm未満、深さ:4mm未満
構造クラック:幅3mm以上、深さ:4mm以上
クラックがあると水が内部に流れ込みやすくなり、最悪は外壁の崩落や雨漏りを招く恐れがあります。放っておく期間が長くなるほど被害を拡大させてしまうので、早めに対処することが大切です。
クラックの補修方法は?
クラックの大きさで補修方法が変わります。
目視だけで判断できないため、必ず打診検査など現地調査を実施してください。
まず、ヘアークラックの補修方法をご紹介します。塗膜内でクラックが止まる状態なため、塗装やコーキングで容易に補修を行えます。下塗りとクラック補修を兼用できる浸透型のシーラーやプライマーも流通しています。コーキングは、補修後塗装を行う場合、塗料がのる変成タイプを使用する必要があります。
次に構造クラックの補修方法です。構造クラックは、外壁内部まで損傷を受けている状態です。ヘアークラックのように表面だけ直しても意味がありませんので、クラックが発生している根本から直す必要があります。クラックが発生している箇所をディスクサンダーでカットを行い、そこからモルタルやシーリングなどで埋めてクラックを補修します。
外壁を削ることをUカットまたはVカットと呼び、削る形状で名前が変わります。あまりに損傷が大きい場合は、外壁を大きく剥がすこともあります。サイディングはサイズが決まっているため、類似するサイディングを発注し、部分的に張り替えを行うこともできます。
下地調整は外壁の品質を左右する大事な工程です!
いかがでしたか?外壁塗装を行う上で下地処理は必ずやっておかなければならない重要な工程です。下地調整が適切に行われているかどうかで、塗装の品質が決まると言っても過言ではありません。塗装すると隠れてしまう工程ですから、手抜きをされてしまわないように各工程の施工写真を業者に撮ってもらうことをおすすめします。
富士宮塗装店では、安心して工事を任せていただけるように、毎日の作業報告と工事写真、アフターサポートなどを徹底しております。お住まいのことでお困りのことがありましたら、最善を尽くさせていただきますので、お気軽にご相談ください!
下地処理についてはこちらの「塗装前の下地処理」でもご紹介しておりますので、ぜひご覧ください!
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